晴れた日は日和下駄履き街歩き

思いつくまま、気の向くまま。

9月19日(18)

23.8-24.9℃。

 ○Touch

◆秋萩の 古枝にさける花みれば 本の心はわすれざりけり(古今219)

@お互いににすっかり老いぼれてしまったが、こうして昔話をしていると気持ちはあの若い頃に戻るこだ。

*凡河内躬(おおしこうちみつね)。題詞に「昔あひ知りて侍りける人と物語して」とある。彼は地方官吏・歌人。相手は何処かで仕えた人か。

 

◆人見ずは わが袖もちて 隠さむを 焼けつつあらむ 着せずして来にけり(万269)

@普段なら袖で顔を隠して外出するところだが、今日は覆い着を家に置いてきてしまった。(私の顔が他人に晒されるで)あの人は今頃、さぞヤキモキしているこっろう。

*阿倍女郎の歌。身分のある女性は古来、他人に顔を見られないようにした。飛鳥・奈良の時代に打掛けがあったか分からないが、何らかの顔を隠すための物はあった筈だ。この阿倍女郎という人は宮廷歌人らしい。