晴れた日は日和下駄履き街歩き

思いつくまま、気の向くまま。

5月16日(18)

晴。立夏・21候 竹笋生(たけのこしょうず)。19-27℃。

○Touch

◆玉かきる石垣淵の隠りには伏して死ぬとも汝の名は告らじ(万2700)@強い調子。

◆二つ三つ船も置きたし春の海(子規)@画竜点晴。

○Act

印旛沼放水路(新川)〜花見川を歩く。八千代の村上から花島公園まで。新川は人工の川。印旛沼の水を花見川につなぎ東京湾へ落とす放水路。300年の間何回も試みられるも、挫折の連続だった。昭和21年に着工、28年かけて完成した。  

 大和田揚水機場。新川は花見川に直接つながってはいるわけではない。ここで一旦せき止め、印旛沼放水路が溢れそうになった時だけ、ポンプで汲み上げ、下流の花見川に放流する。水位が下流の花見川の方が高いからだ。そういう非常時はめったにしない。しかし、この辺りは平坦な地で、流れが滞るときがある。そのとき放流する。  

 京成の線路をくぐり、弁天橋から左岸、未舗装のサイクリング路を歩く。川幅は狭くなり、くねり、両側に鬱蒼とした密林が迫る。風もないため、川は、まったりとして辺りはは眠ったよう。通る人もあまりない。"古池や…"の気分だ。またはモネの「睡蓮」の世界か。時折、カラス、ウグイス、シジュウカラが話しかけてくる。

 花島橋を右に渡り天福寺を参る。19世紀半ばの社寺彫刻の最盛期に活躍した名工、長坂猪之助友雅の龍と獅子を見る。この人の彫る顔は他の江戸彫工の追随を許さない迫力だ。

 天福寺は花島台地の東端にあり、花見川を見下ろしている。攻めてくる敵を監視するに恰好の場所。隣に神社もある。中世の砦か見張り台があったのではないか?  花島公園センターからバスで幕張に出る。そういえば、幕張は、戦国武将の千葉氏との関わりがあるはず。