晴れた日は日和下駄履き街歩き

思いつくまま、気の向くまま。

10月31日Thu(19)

晴。13-22℃。

 

○Touch

◆世をうしと なに思ひけむ 秋ごとに 月は心に まかせてぞ見る(藤原俊成

@世間を憂い憂いと気どるなかれ、秋には名月があるじゃないか。 *遁世という時代文化。

 

◆乳母車に 魔女の児のゐる ハロウィン(成宮紀代子)

@ハロウィンの10月31日、ベビーカーの悪魔コスプレの赤ちゃん。 *新文化にさぐ飛びついて屈託のない私たち。 

10月30日Wed(19)

晴。12-22℃。

 

○Idea

ムッソリーニ@なかなか魅力的な人物だ。語学堪能、理論家、女好き、男尊女卑、現在のイタリアでも影響力あり。

 

○Touch

◆四つの海 波もをさまる しるしとて 三つの宝を 身にぞつたふる(後村上天皇

@おれはやるぞ。

*後醍醐に次いで南朝2代目の皇位を継いだ時の歌。簡明・力強い。息吹が伝わる。

 

◆吹きはるヽ きりの跡より 紅葉哉(子規)

@霧が晴れた、青空に紅葉。 *絵だ。今朝の空。

10月29日Tue(19)

雨。14-16℃。

霜降52霎時降(こさめときどきふる)

 

○Idea

後醍醐天皇は、鎌倉幕府を倒し、天皇親政を成し遂げた。何度も挫折しつつ、めげない男。足利・北朝と抗争。「今はよも 枝にこもれる花もあらじ 木のめ春雨 時を知る比(ころ)」@時は今、敵は鎌倉にあり。

 

○Touch

◆行末を 思ふもひさし 天つ社 くにつ社の あらんかぎりは(後村上天皇

@私たちの国は神が守っていてくれる。 *神道を奉じてはいないが、この気持ちは共有する。それにつけても父の後醍醐という人物は個性的。

 

◆秋晴れも 石蕗の黄に 負けてをり *「神の庭小くらやみに 石蕗(つわ)の花」。あの石蕗の存在感。 

10月28日Mon(19)

晴。空は曇から嫌々ながら晴れる。15-19℃。湿度58%。

 

○Idea

◆人の国を言えたことてはないが、お隣の韓国はナゼ混乱するか?、歴史を振り返る。李氏朝鮮が1393年に高麗の武将李成桂が恭譲王を廃して自ら王に。儒教イデオロギー、党派対立、良民と賤民の定式化。つまり国家の正当性の不在、日本でいえば誰かが天皇に成り代わるようなもの。賤民化は国の発展を阻害した。◆中島敦「和歌でない歌」。*ある時は モツァルトのごと 苦しみゆ 明るき芸術(もの)を 生まばやと思(も)う」。*しかすがに なほ我はこの 生を愛す 喘息の夜の 苦しかりとも。*我が歌は 拙なかれど われの歌 他(こと)ならぬ このわれの歌。

 

○Touch

◆身をかくす 人もこそあれ 雲ふかき 山のおくまで 尋ねても見ん(嘉喜門院)

@どこまでも追いかけます。

*女の一念、

 

◆ぼうぼうと 夢の紅さの 箒草(高橋謙次郎)  

@燃えているようなコキアのこの紅さよ、夢を見ているようだ、

*春の若葉、秋の紅葉。私の好きなもの。 

10月27日Sun(19)

曇。16-21℃。

○Touch

◆さびしさは まだなれざりし 昔にて 松のあらしに すむ心かな(嘉喜門院)

@木枯らしに庭の松が鳴いている、初めの頃は心細さを感じたものだが、一人暮らしも長くなり、今では返って清々しい気分にさせてくれる。

 

◆冬蜂の 死にどころなき 歩きけり(村上鬼城

@寒くなり弱ったスズメバチ、どこへ向かおうとしているのか。  *どう死ぬべきかはどう生きるべきかだ。

 

10月25日Fri(19)

大雨。16-19℃。 

○Idea

◆日本の仏像の表情は母が元。こう思うのは円空の「こんが羅童子」を見て(こんがらという字が出ず)。あれは母のイメージだ。「我が母の命に代わる袈裟なれや法のみかげはよろず代をへん」(円空)。

 

○Touch

◆なほさゆる 雪げの空の あさ緑 わかでもやがて かすむ春かな(後光厳院

@雪交じりの早朝、4月半ば、空は薄い藍色で空気は冴え返る、しかしやがては霞の春となるのだ。 

*あくまで状況のスケッチに徹する。ただ4句5句が興冷め→「なほさゆる 雪げの空のあさ緑 庭の梅の木 香る朝かな」

 

送り火の 灰の上なり 桐一葉(子規)

@生きていかねばならない。 *落葉とはいえ、あの大きな桐の葉っぱにはいかにも生命力を感じる、死と生。 

 

10月24日Thu(19)

曇。16-20℃。

霜降52霜始降(しもはじめてふる) 

 

○Touch

◆すみのぼる 月のひかりに さそはれて 雲のうへまで ゆく心かな(三条実行

@うきうきする気分だ。

*完璧な表現、

 

◆糸電話 古人の秋に つながりぬ(摂津幸彦)  

@古人と会話する、糸電話のように。

*「古え人のタイムカプセルだ和歌俳句。は」。糸電話。ただ非写実でイマイチ。