晴れた日は日和下駄履き街歩き

思いつくまま、気の向くまま。

10月23日Wed (19)

朝から快晴。13-23℃。暖かい。平日の晴天は1ヶ月ぶり。

 

○Touch

◆むすぶ手の しづくぞかをる 白菊の 花の露そふ 谷の下みづ(長慶院)

@渓流沿いの小道、白菊の花、ここで一休み、清流を飲もうと手に汲む、あの白菊が匂うようだ、何と気分のよいことだ。

*小春の朝10時の気分。作者の気分が伝わる。花の露には神がいる。

 

◆花いそぐ 秋は草々の 夕日かな(飯田蛇笏)  @花の無い晩秋となってしまった、光陰矢の如しど、寂しい。 

10月22日Tue(19)

雨。15-18℃。

 ○Idea

◆即位礼の日。平成は国の斜陽の時代だった。一方、個人が飛躍した。令和も基調は同じだろう、新天皇は国民に勇気を与え、世界に日本の美点を広める役割をもつだろつ。「国破れ人は羽ばたき山河あり」。「強くなくとも人も文化も輝け日本」◆ポリーニピアノソナタ2番・3番」。

 

○Touch

◆年の暮 さもいそがしとある人の ただ一言に 行きわかれぬる(冷泉為尹

@狭いニッポンそんなに急いてどこへ行く。のんびりいこうぜ。

*古今調の優雅な調子が得意な彼の歌の中で異色な歌。「肩力抜いて詠うぜただ言詩」。

 

◆澄む時は あくまで澄んで 秋の空(子規)

@どこまでも青い空だ。

*今年の秋はこういう気分が味わえないで終わりそうだ。 

10月21日Mon(19)

曇。16-21℃。 

○Idea

世論調査「皇室に親しみを感じる」「ある程度親しみを感じる」71%と。設問が粗すぎる感。令和天皇の役割は何?時代は斜陽・キラッと光る個人のニッポン◆平成は斜陽時代:ソ連消滅、バブル崩壊、消費税、サリン事件、東北大震災、原発事故、安倍長期政権。ノーベル賞など個人の活躍。

 

○Touch

◆遠近の 入相の声の うちおもり のどけき空ぞ 雨になりぬる(冷泉為尹)「おちこち」

@あちらこちらの夕を告げる鐘の音、響きが重くなった気がする、おや雨が落ちてきた。

*大気が湿気を帯び音の響きが鈍くなる。感性の鋭さ。日本人は虫の音にあはれを感じる。

 

◆笠いきて 地上をはしる 野分哉(子規)

@無機物であるはずの笠が大風に命を得たように私の頭から飛びさって行ったことだ。

*子規は愉快な人だった。頑なな一面とはまた別な印象。 

10月20日Sun(19)

曇。午後に太陽覗く。夕方に晴れる、いわし雲。暖かめ。18-23℃。最近で晴れたのは13日、

 

○Touch

◆さびしさは その色としも なかりけり 慎立つ山の 秋の夕暮れ(寂連法師)

@あの山の緑は何の樹だろうか、秋も終わりのこの夕暮れで見ると青々としつつも寂しく心細く見えるものだ。

 

◆白露や 茨の棘に ひとつづつ(蕪村)

@時雨が上がった、あれは何の木か、花は終わったらしいが棘のある木だ、棘の一つ一つに露が宿る、宝石のように輝いている。 

10月19日Sat(19)

雨。16-22℃。朝千葉房総で大雨。

寒露51蟋蟀存戸(きりぎりすとにあり)

 

○Touch

◆夕汐の さすにはつれし 影ながら 干潟にのこる 秋の夜の月(後円融院)

@いつ間にか夕渚は干潟となっている、空には月だけが残っている、満潮の時には一緒に登ってきたのに、私は物思いに耽っていたのだなあ。

*作者は半日も渚を眺め続けていたのだ、なかなかできることではない。

 

◆芋の露 ころがる度に わらひけり(子規)

@抜きたての里芋、蔓に朝露が伝う、爽やかな朝だ。 *詩人の感性だ。 

10月18日Fri(19)

曇。16-19℃  

 

○Touch

◆天の川 雲のしがらみ もれ出でて みどりの瀬々に すめる月影(後円融院)

@雲が天の川のように夜空を覆っている、暗闇の空だ、おや雲がすこし晴れてきた、雲の間から月光が洩れて河の瀬を照らしている、幽玄な光景だ。

*こんな夜景の動きをを32文字にしてしまう和歌の力だ。

 

◆打ちのめされ 我らヒトけら 為す術なし

@AIだ情報化だ、などと意気がってみたって天変地異には人は無力。自然はヒトを含めた動物など些かも同情していない。我々は怖れを知るべきだ。

 

10月17日Thu(19)

曇。15-21℃。

○Idea

◆入れ墨考。縄文時代は一般的だった。魔除け・所属表明・成人表示。制服ヤマト族は忌避、現代まて嫌われている。

 

○Touch

◆さ夜風は ただ一足に しづまりて をち方きけば 雪折の声(正徹)

@つかの間吹雪、静寂そのもの、遠くに音、雪折れの音か。

*「静けさや鐘が鳴るなりをち方に」。

 

◆甘き香り 昏きに光る 金もくせい

@夕ま暮、樹の形も判別せず、甘い香り、あれはキンモクセイだ、ほの暗い中を見上げる、オレンヂ色の花が鮮やかに浮かび上がる。

*この秋はキンモクセイがあまり香らない気がする。